■Scene.08. 神獣■
【 暗主の使命 】

(暗く、深い…闇の底。独り、泣く、冷たい…世界…)
混沌の片隅で、ユンは小さく呟いた。
四方八方から感じる、強い視線――彼には、その正体がわかっているようだった。
ユンの顔が、苦しげに歪む。

(この石コロに、自分を封じ込められたらいいのに…!)

右手に握り締めた小さな石を、彼は忌々しげに見つめた。

――結局、自分の力は人を傷つけることしかできないのか? 
ユンは頭を抱え、うずくまる。

(イヤだ…イヤだッ…!
オレが…神獣に…?
なるしか…ない、のか…)

その疑問に答えるものは、ない――。

虚空へと消えたユンを追い、Present Age を後にしたオリアクスとルーチェは、ようやくChaos Age へとたどり着いた。
ユンのことを想う、多数の冒険者たちもまた、2人に続き混沌の地へと足を踏み下ろす。

果てなく暗く、冷たい空間――
ルーチェは両肩を抱き、かすかに身震いする。

「ここが Chaos Age…。暗く、寂しいところですね…。
光と闇が混ざり合った、激しい力の奔流を感じます」

それでも彼女は、“ユンを探しにきたのだ”と自身を奮い立たせ、表情を引き締めた。

「 …迷える子羊は、無事でしょうか?」

「準備はいいかー! お前たち、よく付いてきてくれたな。
ユンを連れ戻すため、力を尽くすぞ!」

集まった冒険者たちを鼓舞すると、オリアクスも首をめぐらせ――ユンの姿を探し求めた。
……そして、前方に立ちすくんでいる、彼を見つける。

「――ユン! 無事だったか!」

オリアクスの声に、ルーチェの表情が明るさを取り戻した。

呼びかけられ、ユンはゆっくりと顔を上げる。
うつろな瞳が、2人の姿を捉えた。

「オリアクス…兄ちゃん…?
ルーチェ…姉ちゃん…?
それに、みんなも…
…どうして?
…ここは兄ちゃんたちの来るところじゃないよ…」
彼は目をそらすと、弱々しくつぶやく。

「…もう、諦めた。
…オレは逃げられない。
あの【神獣】を、受け入れるしかないんだ…」
後半は、ほとんど何を言っているのか聞き取れないほどに小さな声だった。

オリアクスはユンに近付くと、その両肩を大きな手の平でしっかりと包み込む。

「何をグズグズ言っている!
俺たちは、お前を Present Age へ連れ戻すために来た。
いいから…、来い。
…詳しい話は、向こうでいくらでも聞いてやる!」

「また【器】が暴れているのかと思ったが、 妙な客が来たものよ…!
わざわざ【サザン ゲートキーパー】の、餌食となりに来たのか? 」

頭へと直接響いてくる不快な声に、オリアクスが、ルーチェが、ユンが、ハッと顔をあげた。

姿は見えずとも、その強大な闇の気配はイーゴの物に他ならない。
あまりにも強い闇の力にあてられ、ルーチェの顔が青ざめる。

「サザン…ゲートキーパー…?
…【器】だと?」
オリアクスは首を捻る。
神獣について、彼はほとんど耳にしたことがなかった。
イーゴにとって必要なものであり、マブ教にとっても必要不可欠なものであるという程度の認識でしかない。

(ユンと、何の関係がある?)

オリアクスにはわからない。

「――【器】よ、喜べ!
【神獣】となった貴様が、最初に血祭にあげる贄が、目の前に―」

「…やめろッ! オレのことを勝手に喋るなッ!!」

ユンの絶叫が背筋を這い上がるような、不快な声を断ち切った。

彼は目を瞑ると、地面に向かって吐き捨てる。

「…兄ちゃんだって、わかってるだろ…?
オレは…オレは、人間じゃない…っ!
…Chaos Age で生まれた、【神獣】を宿すための【器】なんだ!
【神獣】――【サザン ゲートキーパー】と1つになったら、オレは人をキズつけるだけの生物になる…」

“血にまみれるためだけに、生き続けるんだ!”

…ユンの叫びが、闇に吸い込まれてゆく。

オリアクスとルーチェが彼を呆然と見つめる中、イーゴのクツクツとした笑い声が聞えてきた。

「…そう。こやつの命に価値などない!
必要なのは、【器】としての肉体のみ!
運命に抗うのは自由…。
だが放っておいても、あと数日の命よ…
Chaos Age で生き絶えれば、【肉体】は無に帰し、【魂】は永久に混沌の世界に囚われるだろう!」

ユンの背中が、彼の言葉を肯定するかのように、小さく震えた。

「…だが、サザン ゲートキーパーと一つになれば、話は別だ。
【魂】は解放され、【肉体】は神獣として生き長らえることが出来る…!
――そいつは、闇に囚われることを恐れ、【神獣】と一体になることを決めたのだ!」

神獣とならず、この地で命を失えば、ユンの魂はこの混沌に囚われ解放されることはない。
しかし、身体さえ受け渡せば、その魂は解放されるのだ。
だから神獣になれと、イーゴは言っている。

オリアクスはユンをひたと見据えた。
なかば、憤っているかのように表情を固くして。

「…ユン。
…お前、本当にそれでいいのか?
【サザン ゲートキーパー】に、身体を乗っ取られちまっても、いいのか!
――お前は、血を嫌い、闇に震えた。
なぜ、受け入れる必要があるッ!」

ユンはぎくりと身体をこわばらせ、オリアクスの視線を受け止める。

「――オレだってッ!
…オレだって、イヤだよ!
神獣になんか、なりたくない!
楽しい時間を、一緒に過ごしたみんな…それを、オレの体で…この腕で…痛めつけるなんて…、イヤだ、イヤだよ…」

ユンは、その場にぺたりと腰を落とした。

そして、頭を両腕で抱え込むとイヤイヤするように、首を横に振る。

「でも、もうここからは逃げ出せない…。
…兄ちゃんにはわかるでしょ?
忍び寄る、闇の気配…
【サザン ゲートキーパー】はそこまで来てる。
…オレはもう、ヤツを受け入れるしか無いんだ…!」

オリアクスも、それはこの場に足を踏み入れた瞬間から感じていた。
焼け付くような、強い視線――。
これは神獣の物だったのだと、彼はようやく理解した。
しばしの静寂の後、オリアクスはフッと笑みをこぼした。
その目は、うずくまるユンを見つめている。

「――よし、わかった」

その声から妙な響きを感じ取ったルーチェは、不安そうにオリアクスを見つめた。

「ユン。
これ以降「オレ」と言うのはやめろ。
俺の知る坊主は、いつも「僕」と言っていた。
…戻せ。
そして、命が尽きる瞬間まで“人”として…“ユン”として、生きろ!」

「…え?」

ユンが、ゆっくりと顔をあげた。
オリアクスは彼と目を合わせず、大声で叫ぶ。

「――イーゴ様。
サザン ゲートキーパーの【器】には、ユンの代わりに俺を使ってください。
…たとえ、坊主があと数日の命だとしても、構わん…!」

「…兄ちゃん!
なに言ってるの…?
やめて…、やめてよッ!」

驚いてオリアクスに走り寄ったユンは、小さなこぶしで彼を殴打した。

「兄ちゃんは関係ない!」

オリアクスは、ユンのことを気にもかけず、大声を張り上げつづける。

「…神獣の覚醒が、マブ教にとって――イーゴ様にとって大切なことは承知しています。
なればこそ…その重責を、こんな坊主じゃなく俺に任せてください」

ルーチェは、オリアクスをじっと見つめた。
……止めることはできない。
彼の瞳は、真剣そのものだった。

「…うぬぼれるな! 貴様ごときの力で、務まるとでも思っているのか!」

神獣はカオス生物の体を得てこそ、本来の力を発揮できる。

人間の体など、オモチャのように脆く、神獣は存分に力を振るえない。
イーゴはそう言い捨てた。

そして、ユンを庇おうとしているらしい彼を鼻で笑う。

「第一、子どもの姿をしていようとも、そいつはカオスの生命体。
本気を出せば、ビスクの街など、一撃で跡形もなく滅ぼすことができる。
そんな化け物を助け、何になるというのだ?
そいつの生きる場所など、どこにも在りはせんわ!」

オリアクスを必死で止めようとしていたユンの手が、鋭い言葉を向けられて凍りついた。
しかし、覚悟を決めたオリアクスにとって、その忠告は何の意味もなさなかった。

「俺は、どんな試練でも受ける覚悟がある!
ユンが“人”として死ねるのなら…、俺の魂など惜しくは無いッ!」

食い下がる彼の様子がおかしくて、イーゴはついに不気味な笑い声を響かせた。

「…クックックッ!
…面白い。
面白いぞ、オリアクス!
貴様は、マブ神祭をあそこまで成功させた男。
そこまで言うのであれば、その力、見せてもらおう!」

イーゴはオリアクスに“神獣となって後、この Chaos Age で人間たちを血祭りにあげ続けることが出来るか”と問うた。
そうすることで、不完全な神獣は、力を取り戻してゆくことができる。
そしてそれと同時に、オリアクスの肉体と精神は混沌へと引きずり込まれてゆく――。

オリアクスは、即座に頷いた。
覚悟は当の昔――ユンを追うことに決めたときから出来ていた。

「オリアクス、本気で言っているのですか!
あなた様の魂は…この暗闇に呑まれてしまうのですよ!?」

ムダだとわかっていながらも、ルーチェは問いかけずにはいられなかった。

オリアクスは一言だけ、「――構わん」と答えると、冒険者たちに向き直る。

「…お前たち。
俺は本望だ。
イーゴ様に拾われ、闇の力に染まり、ギルドを率いてきた…。
たくさんの、愛すべき信徒にも恵まれた。
…悪くない時を、過ごしたと思う。
闇の力は不滅だ。
…マブ教徒ども、ダイアロスを紅に塗り替えろ!
…マブ神祭で深めた血の結束を、ムダにするんじゃない!」

オリアクスを追ってきたマブ教徒たちは、口を閉ざし、その言葉を心に刻み付ける。
ついで、オリアクスはルーチェに顔を向けた。
「お前とは色々とぶつかりもしたが…今となっては良い思い出だ」

(俺たちの元で暮らしていた坊主を追って時代を超えるなど、どうかしている。)

全く予測していなかった出来事なだけに、カオスゲートでルーチェと会った時、思わず笑ってしまったほどだ。
ルーチェは、「迷える子羊を救うことは、私たちの使命です」と前置きした上で、真っ向から彼を見つめた。

「ですが、それだけではありません。
今回のあなた様の行動に、深く感銘を受けました…。
…力になれず、口惜しく思います」

そして、別れの挨拶の代わりに、こう告げた。

「…今後もマブ教とは、徹底的に戦わせて頂きます。
…良いですか? あなた様と!
でございます!」

彼女らしい言葉に、オリアクスはかすかに口角を上げる。
そして「望むところだ」と、口中で応えを返した。

「兄ちゃん、イヤだ…、…僕、僕…っ…!
…僕、何のお礼もしてない!
…助けてもらうばっかりで…」

ユンが、小さく嗚咽の声をもらした。
腰にしがみついている彼の頭を、オリアクスは軽く撫でる。

「――いいか、「ユン」。
俺が与えた名を、決して忘れるな。
最後まで、胸を張って生きろ。
…命が尽きるその瞬間までな」

過去に失った物、これから失うであろう物、心の奥底に眠っていた、人を思いやる心…。
ユンと触れ合う中で見出したそれらのことを思い、オリアクスは満足げな笑みを浮かべた。

彼は、ユンの頭からそっと手を離すと、ルーチェの方へと突き飛ばす。
彼女は、優しくユンを抱きとめた。

「――イヤ!イヤだッ!行かないで!」

「――そこにいるのだろう【サザン ゲートキーパー】!」

オリアクスは両手を広げ、呼びかけた。
神獣の視線を痛いほど感じながら、彼は目を閉じる。
「さぁ…、来い!!
血塗られた御手に、栄えあれ――!」

「クックックッ…! 6体の神獣がこの時空に集う時、すべての力は我が物となる…!」

イーゴの邪悪な声が響き渡るなか――地面が、鳴動した。
冒険者たちは戸惑い、ルーチェは暴れるユンを力いっぱい抱きしめる。

生暖かい風が吹き荒れるなか、ついに、それは姿を現した。
オリアクスの、悲鳴も絶叫も無い。
静かに…だが、確かにそれは覚醒した。
しかも、1人ではなく、2人、3人、4人――次々と増殖してゆく。

「人間とはいえ、暗使の頂点に君臨する男だけはある。
不完全ながらも、分身は作り出せるようだな!
さぁ【サザン ゲートキーパー】よ!
血を浴び、本来の力を取り戻せ!
全てを混沌に沈めるのだ…!」

ユンと冒険者を守らなくては――!
ルーチェが面差しを険しくした矢先、「…ぐ……ッ!」サザン ゲートキーパーの口から、苦しげな声が漏れた。

「お、お前たち……、歯ぁ…くいしばれッ!
…ここにいたら、…俺に…殺されるぞッ…!」

それは、まぎれもなくオリアクスの言葉だった。

「次に、会うときは…容赦せん…!
…だが、今は生き延びろ…!
ユンと共に、帰れ……ッ!」

その言葉と共に、視界が光に包まれた。

驚きのあまり緩んだルーチェの腕を払いのけて、ユンは「――今だッ!」小さな石を頭上にかざす。

「オリアクスッ!」

ルーチェは無我夢中で彼の名を叫んだ。

「…さらばだ」

オリアクスの声が耳に響く。

「――シシッ!」

純白の光が全てを包み込んだ。

【 雪原の浮遊都市 】
――冷たい風が、頬を撫でた。
ルーチェは、うっすらと目を開ける。一面に広がる、銀世界――。
彼女はゆっくりと体を起こす。
どこも痛むところは無さそうだ。

周囲を見渡すと、冒険者達が立ち上がろうとしているのが目に入った。

――夢?

一瞬そんな甘い考えが頭をよぎったが、あの Chaos Age での出来事は確かに現実で起こったことだ。

(…ここは…イプス雪原…? …Future Age へと戻ってきたのですね…)

オリアクスが、最後の力を振り絞り逃がしてくれたのに違いなかった。

何と言う精神力だろう。 …そしてこれが、彼に残された最後の良心だったのかと思うと、胸が潰れそうに痛んだ。

【サザン ゲートキーパー】となったオリアクスは、じきに人の心を失ってしまうに違いない。
もはや彼は…「人」としての存在ではなく、【悪しき神獣の1人】として、混沌の地で新たな生を受けたのだから――。

(Chaos Age のイーゴは、強大な邪念に包まれていました…)

Present Age とは比較にならないほどの、濃い闇の気配……。
思い出し、ルーチェは小さく身震いする。

Future Age でカオス・ゲートを開き、邪悪な力を一身に集めたのだろう。

(全ての神獣が彼の元に集う時、あの者は、どれほどの力を掌握するのでしょうか…?)

ルーチェは考えまいとして、頭を振った。
そして、重大なことに気付く。

――ユンの姿が、無い。

「ユン? ユンッ! どこにいるのですかッ?」

広大な雪原に問い掛けるものの、返事は無い。

( まさか――?
そんな、あと数日と言っていたはずなのに…!)

『ルーチェ姉ちゃん、みんな…、僕なら大丈夫だよ。心配しないで…』

穏やかなユンの声が、遠くから聞えてきた。
彼が無事なことを知り、ルーチェは胸を撫で下ろす。

『ねぇ…とっても大事なお話をするから、聞いてくれないかな?
…僕ね、ここへ飛ばされる寸前に、【オリアクス兄ちゃんの意識】を封じたの。
Chaos Age にだけ存在する、記憶と意識を封じられる石――この【時の石】に、ね』

ユンの声は、希望に溢れている。

『この意識を移す【身体】さえあれば、兄ちゃんを復活させられるかもしれない…。
その可能性は、この Future Age に眠っているんだ。
…この雪原のはるか上空に浮かぶ、【浮遊都市 バハ】にね!』

バハでは失われた古代文明が暴かれ、人工生命体を作り出しているらしいこと…
そしてそれは、ホムンクルスと呼ばれていること…。
ユンは、Chaos Age のイーゴが話していたことを、ゆっくりと語ってゆく。

『…ルーチェ姉ちゃん、この【時の石】を受け取って…!
僕は、兄ちゃんの意識を封じるために、カオス生物としての力をほとんど使っちゃったんだ。
…だから、僕じゃ復活させられない…。
でも、兄ちゃんのことを大切に想う、勇気ある人ならきっと、何とかしてくれると思うんだ!」

ルーチェの目の前に、小さな石が現れた。
彼女は、両手でそれを包み込む。

(このような小さな石に、オリアクスの意識が……?)

「ユン、たしかに受け取りました」

ルーチェは、しっかりとその石を握り締める。

『僕ね…自分の力は、人をキズ付けるコトにしか使えないと思ってた…。
だから、最後の最後で、大切な人のために使えて嬉しい!』

ユンは、照れくさそうに“エヘヘ”と笑った。

『…僕、もう行かなくちゃ…。
オリアクス兄ちゃんがくれた、大切な大切な宝物だもん…。
一分だって、ムダにするもんか!』

(動けなくなるまで色んな物を見て…色んな物に触れて…、たくさんのことを感じるんだ!)

ユンは、固く決意する。

『…みんなの顔をみたら、泣いちゃいそう…。…だから僕、…このまま行くね』

遠ざかってゆく彼の気配を感じ、ルーチェの顔は切なげに歪んだ。

『人間の心、あったかい心。
…幸せな気持ち。
みんなと会って初めて知ったんだ。
本当にありがとう…。
僕を、「人」にしてくれて、ありがとう』

声が、遠く消えてゆく――。
ルーチェは、そっと目を閉じた。

「――ユン。あなたは、強い子ですね…。
残された時間を、精一杯…生きるのですよ」

――と。
ルーチェが握り締めていた時の石が、かすかに熱を発していた。

(オリアクスが……呼んでいる?)

彼女は柔らかく微笑むと、冒険者たちへ顔を向けた。

「皆さま、…残念ですが、ここでお別れです。
私は、ユンが残した言葉を信じ、【バハ】へ向かいます。
邪神を信奉する愚か者ではありますが、ユンの身代わりとして命を捧げた彼を、このまま見捨てることはできません」

静かに雪が降り積もる、Future Age。

この、生命が絶えた時代に、一体どんな希望が残されているというのか?
もし本当に、奇跡が残されているとしたら、それは……?
彼女は、空の高みへと思いを馳せる。

「この白銀の世界に眠る奇跡を、きっと呼び覚まして見せます…!」

(――ラル・ファク神よ…この勇気ある者たちに、祝福を!!)

ルーチェの祈りが、冒険者たちに光となって降り注いだ。

――希望と悪夢を乗せた【浮遊都市 バハ】が姿を現すのは、もう少し先のできごとである。


イベントにご参加いただいたすべての皆様に、心より感謝いたします。
ありがとうございました。

少年ユンの物語 ― 完 ―

■この時進行していたイベント内容■
【 神獣 】
Chaos Age - 火の門 - で再会を果たす、ユンとオリアクス、そしてルーチェ。
運命の歯車は、どのような軌跡を描くのか――?
※ 【ご注意】をお読みのうえ、Chaos Age にてイベントにご参加ください。